2012年 6月

【学 名】  Calendula officinalis
【分 類】  キク科キンセンカ属
【別 名】  キンセンカ、トウキンセン
【種 類】  一年草
【草 丈】  30cm~60cm
【原産地】  ヨーロッパ南部
【精油成分】  サポニン


古代エジプトでは若返りの妙薬とされ、インドのヒンドゥー教徒は
祭壇をこの花で飾り、ペルシアやギリシャでは美しい花びらを料理に添えて
つけ合せや薬味としていました。
しかし残念なことにあまりいい香りはしないので
ドライフラワーにして、リースやポプリの彩りに使います。

抗炎症作用、生肌作用に優れたハーブで、皮膚に対する働きは
カモミールと同等、あるいはそれ以上かもしれません。
吹き出物を抑え、腫れをひかせ、痛みをとる効果に優れ
飲用や湿布、塗付して用います。ローションにすれば
素肌をしっとりと滑らかにし、髪には美しいつやを与えるリンス剤になります。

また17世紀の処方によれば、あらゆるタイプの解熱や
心臓病にも使われていた記録があり、頭痛、歯痛、悪寒の治療薬にもなっていました。
金髪女性は美しい金髪を保つためにこの花を用いました。
花弁はシルクや羊毛の黄色系の染色にも適しています。
ミョウバンを媒染剤として染めると、木綿に対してもきれいなレモンイエローに染まります。
花弁だけでなく、茎や葉も一緒に刈り込んで染めると褐色がかったグリーンが出ます。


マリーゴールドには大きく分けて、ハーブに使う「ポットマリーゴールド」と
芳香に癖があり成分も異なるため主に観賞用にされる「マリーゴールド」があります。

英名のポットは食用にできる山菜・野草の意味であり
学名の「Calendula officinalis」は、“薬効のあるキンセンカ属の”という意味です。
ポットマリーゴールド(キンセンカ)を単にマリーゴールドと
呼ぶ人がいるので時に混同されることがありますが
ポットマリーゴールドは冬型、マリーゴールドは夏型で別物です。
単にマリーゴールドという時は
南米産のクジャクギク(フレンチマリーゴールド)や
マンジュギク(アフリカンマリーゴールド)のことを指し、こちらは観賞用です。
【学 名】  Origanum majorana
【分 類】  シソ科ハナハッカ属
【別 名】  マヨラナ
【種 類】  多年草
【草 丈】  30cm~60cm
【原産地】  ヨーロッパ
【精油成分】  テルピネン


属名のオリガヌムは、「oros-山」と「ganus-美」を意味しており
山の喜びを意味していると言われています。
イギリスでは、マジョラムは「マジェラム」または「マージェロム」として知られていました。
この言葉の由来は定かではありませんが
たぶん真珠という意味のギリシャ語「マルガロン」という言葉、
近年ではマーガレットという女性名から派生したのではないかと推察されています。
薄い毛に覆われた白灰緑色の小さな葉と、甘い香りを持つ多年草。
白い結び目のような、小さな花が咲きます。
耐寒性がないので、寒冷地では一年草として育てることもあります。


マジョラムの茎や葉には、淡いミントのような香りがあり
肉料理の香味としてよく使われます。
花や葉を使うハーブティーは鎮静作用や消化促進効果があります。

「これには体を元気づけ、開放し、消耗させ、浄化する効能がある。
 この粉末をワインに浸すか、粉末をワインに浸して沸かしたものは腹部をまことによく暖める。
 またこれは消化を促す。さらにまた、マジョラムの葉と花をとり
 それらを少し砕いて鍋に入れて加熱し、それを苦痛のある箇所につける。
 これは腸内ガスによる胃腸の病気を癒す。(『バンクスの薬草誌)」

「普通種のスイートマジョラムは、内服したり外用したりすることによって
 体を温め、頭・腹・筋肉その他の部分の
 冷性の疾病による不調を好転させる。(ニコラス・カルペッパー)」

マジョラムは緩下剤として腸の蠕動を刺激し、それを強める働きがあります。
これはまた、その消化促進・駆風作用にも繋がります。
それと同時に、マジョラムは腸の痙攣を治しますので
疝痛・痙攣性消化不良に有益です。
神経系統への作用は、主に鎮静・強壮効果です。

またマジョラムは、不眠症および不安症の症状に有効です。
そこに高血圧が伴う場合に特に役立ちます。
またチック症とヒステリーにも用いられて、良好な評価を収めています。

これらの効能から古代ギリシャ人はマジョラムを医薬品として、
また香料ならびに化粧品として広く用いました。
【学 名】 Althaea officinalis
【分 類】 アオイ科・タチアオイ属
【別 名】 ウスベニタチアオイ・ビロードアオイ・スイートウィード
【種 類】 多年草
【草 丈】 1~1.2m
【原産地】 ヨーロッパ・中央アジア


おそらく誰でもご存知のお菓子、マシュマロの原料とされてきたハーブです。
マーシュは”沼とか湿地”のこと。
つまり、湿地に生えるマロウという名の通り、やや水分のある土地を好みます。
黄泉の国への旅立ちに勇気が持てるよう、亡くなった人の周りにこの花を散らしたといいます。
ビロード状で、切れ目のある大きな卵形の葉を持ち、花は薄桃色の五弁花を葉腋に咲かせます。

マシュマロとは昔はお菓子ではなく、この根から作られた喉のための食べ物でした。
太い根には25~35%もの多量の粘液を含み、これを利用してゼリーのようなお菓子を作っていました。
粘液にはペクチン、タンニン、アスパラギン酸などが含まれ
口内炎、気管支炎、尿道炎などの炎症を柔げたり
筋肉痛、捻挫痛に塗布して鎮痛させたりします。
【学 名】 Humulus lupulus
【分 類】 クワ科・カラハナソウ属
【別 名】 セイヨウハラハナソウ
【種 類】 多年草
【草 丈】 6m
【原産地】 北半球の温帯


ホップは雌雄異株で、蔓状にほかの木や植物に絡みながら成長し、高さは6mにもなります。
茎も葉もざらざらとしていて、鋸歯状の3~5つに分かれた葉が対生し、
雌花はかさの大きな花をつけ、雄花は目立たない薄黄色の花です。

1世紀のローマの博物学者プリニウスによれば、ホップは当時の庭園の植物として、
また野菜としての扱いも一般的でした。
春にはわき芽が市場で売られ、アスパラガス等と同じように食べていました。
しかし、8世紀ごろにはもっぱらビールの殺菌剤、保存料、風味付けとして
全ヨーロッパで広く使われ、現代でも主にビールの原料として知られています。
【学 名】 Foeniculum vulgare
【分 類】 セリ科・ウイキョウ属
【別 名】 スイートフェンネル・アマウイキョウ
【種 類】 二~多年草
【草 丈】 100~200cm
【原産地】 地中海沿岸・アジア
【精油成分】 アネトール


茎を食用とするフローレンスフェンネル、
葉がブロンズ色のブロンズフェンネルがあります。
鮮やかな緑色、黄色の染料がとれます。
全体的にディルに似ていますが、ディルよりも大きく日本ではウイキョウとも呼ばれます。

属名のフォエニクルムはフォエヌム(乾草)に由来し
種小名ウルガレは”普通の”という意味です。
茎は直立し、細い羽状の葉が密生します。
葉は明るい緑で柔らかく、中空の茎の先に小さな黄色い花を傘状に密集して付けます。
果実は熟すと楕円体になり、長さ7~10mmで乾燥すると離れます。


果実(シーズ)の精油成分はアネトールで
芳香性健胃、駆風、去痰薬、矯味、矯臭薬にされ、催乳の効果もあるといわれています。
香味料としては生葉もシーズも魚にあうハーブとして有名です。
若い葉はサラダなどに使います。
インド料理では食後に口中を爽やかにしてくれるこのシーズが提供されます。
ソース、カレー粉などの原料にもされます。
茎葉は料理の風味づけに、葉や花はサラダやスープに浮かせて利用します。
また、葉と種はバスハーブとしての使用も可能なので幅広い活用が可能なハーブです。
【学 名】 Foeniculum vulgare
【分 類】 セリ科・ウイキョウ属
【別 名】 スイートフェンネル・アマウイキョウ
【種 類】 二~多年草
【草 丈】 100~200cm
【原産地】 地中海沿岸・アジア
【精油成分】 アネトール


茎を食用とするフローレンスフェンネル、
葉がブロンズ色のブロンズフェンネルがあります。
鮮やかな緑色、黄色の染料がとれます。
全体的にディルに似ていますが、ディルよりも大きく日本ではウイキョウとも呼ばれます。

属名のフォエニクルムはフォエヌム(乾草)に由来し
種小名ウルガレは”普通の”という意味です。
茎は直立し、細い羽状の葉が密生します。
葉は明るい緑で柔らかく、中空の茎の先に小さな黄色い花を傘状に密集して付けます。
果実は熟すと楕円体になり、長さ7~10mmで乾燥すると離れます。


果実(シーズ)の精油成分はアネトールで
芳香性健胃、駆風、去痰薬、矯味、矯臭薬にされ、催乳の効果もあるといわれています。
香味料としては生葉もシーズも魚にあうハーブとして有名です。
若い葉はサラダなどに使います。
インド料理では食後に口中を爽やかにしてくれるこのシーズが提供されます。
ソース、カレー粉などの原料にもされます。
茎葉は料理の風味づけに、葉や花はサラダやスープに浮かせて利用します。
また、葉と種はバスハーブとしての使用も可能なので幅広い活用が可能なハーブです。
【学 名】 Hibiscus sabdariffa
【分 類】 アオイ科・ヒビスクス属
【別 名】 ローゼル、ローゼリソウ、レモネードブッシュ 
【種 類】 一年草
【草 丈】 2m
【原産地】 西アフリカ


東京オリンピックのマラソンで優勝したエチオピアのアベベ選手や
ドイツの陸上選手がハーブティーとして愛飲していたことから注目されだした
ハイビスカスですが、俗にハイビスカスというと南国のトロピカルな赤い花を連想します。
しかしこれは観賞用に品種改良されたものであり、食用にはローゼル種を用います。
観賞用のハイビスカスは木なので、食用や飲用にはなりません。


ハイビスカスティーは酸味のあるルビー色の茶で
喉の渇きを癒す最適な飲料となります。
ビタミン類やクエン酸を含み、 カリウムが多いため利尿作用もあります。
ローズヒップと同重量を基本にブレンドすると美味に仕上がります。
新陳代謝をよくし、体をアルカリ性にし、便通を整える作用もあり
この浸出液は肌を中性に保つ収斂性ローションになります。
【学 名】 Ocimum basilicum
【分 類】 シソ科・メボウキ属
【別 名】 メボウキ
【種 類】 一年草
【草 丈】 50cm~80cm
【原産地】 アジア・南ヨーロッパ・北アフリカ
【精油成分】 オシメン、シナロール、メチルカピール


バジル(バジリコ)という名前はギリシャ語の「バジリコン」、
すなわち「王の(バシレウス)」薬剤ということを意味する言葉から由来したものです。
キリスト教では、キリスト復活の後、キリストの墓の周りに
このハーブが生えたという伝説もあり、この言い伝えからギリシャ正教の教会では
今でも祭壇の下にこのバジルを入れたつぼを置きます。

バジルはアジアの原産で料理によく使われていますが
今ではヨーロッパ・北アフリカ・セーシェル諸島・レユニオン島に広く生育しています。
イタリア料理、地中海料理に利用されていて、種類によってはアジア料理に使われます。
ペーストにしたり、バターに練りこんだり
オリーブオイルやビネガーに漬け込みます。
パンに焼きこむこともあります。


バジルは多くの面でペパーミントに似ています。
バジルの香りはミントと同じくツンとした風味で、比較的強い辛味があります。
どちらも消化不良・嘔吐などに有効です。
また、バジルは優秀な消毒剤であり、去痰剤であり、抗神経性鎮痙剤でもあります。
故に喘息・気管支炎・気腫に対して効果を発揮します。
急性の症状の場合には、バジルを緩和な去痰剤と組み合わせて用いられることもあります。
他にも殺菌、抗うつ、強壮、解熱などの様々な作用があります。 虫刺されには生の葉をつけ、風邪には葉の蒸気を吸入します。
精油は、スパイシーなグリーンの香りで自律神経調整、抗痙攣、抗炎症作用などがあります。

バジル油は素晴らしい芳香性神経強壮剤です。
バジルは頭を明晰にし、精神的な疲労を回復させ、心を明るく強くしてくれます。
これはさまざまなタイプの神経症、とりわけ衰弱や優柔不断、
ヒステリーと結びついた神経障害に用いることができます。
シソ科の植物の精油の中で、バジル油は最も快い香りのもののひとつですが
これは神経過敏症・不安症・抗うつ症に対し非常な価値があります。
精神を高揚させ、明晰にし、強化するのです。

バジルのエッセンスは淡い緑黄色をしており、リナロールを含んでいます。
リナロールはベルガモット油とラベンダー油にも含まれる有効成分です。
リナロールにはタイム・ペパーミント・リコリスを混合したような
非常に快い、軽くすがすがしいにおいがあります。
味は甘く、つんとしみるようで、やや苦味があります。
この成分のために、これをほかの精油とブレンドすると
甘いグリーンのトップノートになり、ゼラニウム・ヒソプ・ベルガモット等と相性よく溶融します。
【学 名】  Anethum graveolens
【分 類】  セリ科・イノンド属
【別 名】  イノンド
【種 類】  一年草
【草 丈】  60cm~100cm
【原産地】  地中海沿岸・西アジア
【精油成分】  カルボン、リモネン


ディルは古代エジプトから薬用に使われたハーブで
ギリシア人はディルにしゃっくりを止める効果があることを知っていたそうです。
ディルの語源は、古代のスカンジナビア語で「鎮める」という意味の「dilla」が由来です。
フェンネルと似ていて見分けがつきにくいですが
丈が60~100cmとフェンネルより低く、中空の直立した茎に
糸のように細かい切れ込みの入った葉が羽のように広がります。
同じ小さな密集した黄色い花が、傘というより
直径20cmほどの平たいまとまりになってつき、卵形の平たい種子が実ります。

「禍害なるかな、偽善なる学者、パリサイ人よ、
汝らはミント、ディル、クミンで10分1税として納めて、
律法の中にても重き公平とあわれみ忠信とを等閑にす」(マタイ伝第23章23)

聖書のこの記述から、これらのハーブが税金の代用として
重んじられていたことがよくわかります。

中世では、聖ヨハネ前夜祭に、黒魔術の魔よけとして盛んに用いられていました。
また北アメリカへの初期の移住者は、長い説教を聴くときに
このハーブの種子をもらって噛む習慣がありました。


このディルの果実を乾燥させたものがディル・シーズで
精油成分はカルボン、リモネンです。
古くから薬として用いてこられたもので、芳香、駆風薬とされました。
また鎮静作用があり、むずがる赤ちゃんにこの液汁を飲ませました。
乾燥させた葉やシーズを枕に入れると安眠が得られるといわれています。

葉や開花前の蕾は、肉、魚、卵料理やスープ、ポテトサラダなどに。
若い葉は、バターやクリームチーズに練りこみ
種子や花は、ピクルスやビネガー、オイルに漬け込みます。
【学 名】 Anthriscus cerefolium
【分 類】 セリ科・シャク属
【別 名】 セルフィーユ
【種 類】 一年草
【草 丈】 30~60cm
【原産地】 ヨーロッパ・西アジア


属名のアントリスクスはセリ科のある植物につけられたギリシア名で
種小名ケレフォリウムは蝋質の葉という意味を持ちます。

フランス料理では、「フィヌ・ゼルブ(香草を混ぜ合わせたもの)」として
昔から有名なハーブです。
薬効もあって、パセリよりも甘い芳香が特徴的です。
フランス料理の香辛料としては、生のままパセリのように使います。
魚や肉料理などの風味付けに使用され、特に卵との相性が抜群に良いといわれています。

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